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花押

2010年 01月 21日 | ちょっと一息

images1昨日テレビで花押の事をとりあげている番組がありました。出先だったのでちらっとみたくらいでしたので内容はよくわかりませんが、歴史や坂本竜馬などのブームの影響なのかなと思いました。
皆さま、花押ってご存知ですか?私も数年前までは花押(かおう)という読み方や何のことかも全くしりませんでした。ある先生と出会うまでは・・・。
wikを参照させて頂き花押の説明を簡単にします。画像の太字で書かれている物が花押です。人の名前を表すサインのような感じですね。ちなみにこちらは歴代の内閣総理大臣の物です。
日本でははじめは手紙などに名を楷書体で自署していましたが、後に草書体にくずした署名になり、それを極端に形様化したものを花押と呼んだそうです。
その歴史は10世紀ごろからはじまり鎌倉時代以降、武士による文書発給が格段に増加したことに伴い武士の用例が激増し、武士特有の花押を武家用、貴族の様式を公家用と言い
武士は右筆で文書を制作させ、自らは花押のみを記す事が通例となっていたようです。その為文書の真意を判定するのに公家法では筆跡照合が重視されたのに対し武家法では花押の照合が
重視されていたみたいです。戦国時代になると花押の様式が多様化して必ずしも自分の実名をもとに花押が制作されなくなってきて織田信長の 麟 字花押や伊達正宗の鳥を図案化した花押
も多く見られたり父の花押を引き継ぐ例もあったりと、花押が自署という役割だけではなく特定の地位を象徴する役割も担い始めたようです。
花押を版刻したものを墨で押印する花押型は鎌倉期からみられるが戦国期になって印章と同じ用に広く使用され使い方が広まりました。
ただ江戸時代には花押の使用例がすくなくなり印鑑の使用が広がっていきましたが、政府閣議における官僚署名は明治以降現在も花押で行う事が習慣となっているそうです。
21世紀の日本では印章捺印の方が早く簡便である為使われるケースは非常に稀になっているようです。
次は、私が花押を知るきっかけとなったお話をさせて頂きます。

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